我々の業名は、法律上、「柔道整復師」が正式名称で、皆様にはあまり耳慣れない名前ですが、この名称は既に1920年(大正9年)法的に決まり、名称も80年余りの歴史があります。
武道(特に柔道)の蘇生法(仮死、出血などの活法)から源を発して、戦国時代の骨折、関節損傷、打撲の手当てから、4~500年を経て体系化し成立しました。
無血徒手整復
我々は、出血性の創傷(開放性と云います)は、業務範囲外で、あくまで無血的手技で、処置をするのが本領であります。だから、骨折をして骨のずれ(転位)があっても、手術(切開)をしないで技術でその位置の異常を直し(これを整復)ます。
このようなことから、柔道から派生した技術で骨を整復(腹ではありません)するというので、“柔道整復師”という名称が付けられたようですが、先程述べた様に、80年余り経てもこの名称は世間には定着してきませんでした。昔は“ほねつぎ”、今は、“接骨、整骨”という名称が、皆様には馴染みが深くなっています。
保険適用
新鮮な怪我に対しては、全て健保、国保、労災、交通事故の各種保険が適用されます。
似たような名称で、“~整体”、“~均整”がありますが、“柔道整復師”とは同一ではなく、骨折、脱臼、捻挫などは業務内容としては扱っていません。
資格
柔道整復師の資格は、厚生労働大臣の国家試験によってその免許が与えられ、運動系障害の治療の専門として位置付けられています。
治療の方法
我々は、一人一人の患者さんの症状を詳しく問診し、その痛みがどこの損傷から派生するのか、筋肉の損傷なのか関節の損傷なのか等を、関節可動域、筋肉の伸縮性、神経走路間の障害を「手技」、機具で検査して、痛みの原因を特定します。そして、「手技」の施術の方向性を決定して行きます。
我々は、医師ではありませんから、ミッテル(内服薬)は使いません。但し、その方の日常生活の中での栄養の過不足が、痛みの除去に関与する様な時は、栄養補助食品(サプリメント)の服用をお薦めします。現在摂取しているサプリメントがあれば、量的に不足していないかなどの御相談もお受けします。「手技」と栄養補助食品は、その方、つまり人間が有している自然治癒力を引き出す“きっかけの手伝い”をするものです。
柔道整復術というのは、突発的な怪我は勿論の事、ご自分ではどうして痛くなったのか余りはっきりしない時でも、脊柱の歪み、骨盤の僅かの不正、左右両足の仮性延長(一時的という意味で、調整すれば回復する)、頚椎関節の運動制限などが発見されれば、大事にならない内に、違和感→異常→障害のコースを断ち切る事が出来る“人間性回復の医療”と云われております。